いま、この表紙画像の宿にいます。
高知県須崎市にある柳屋旅館
この宿、NHKのドラマ「ウォーカーズ」のロケに使われた宿なんです。
ボクが、お遍路を始めようと思ったひとつのきっかけであることは間違いないです。このドラマ面白かったし。
http://www.nhk.or.jp/drama/archives/walkers/今日のネタは、もうひとつ
須崎市に入る数キロ手前の遍路小屋で休憩してるベテラン遍路さんから、いろいろ話しを聞くことができました。
その方、もう7回目だそうで、2回目以降は、延々まわっているそうです。
いわゆるお遍路貧乏なのかと思いきや、ザックはちゃんとした山用のを使ってるし、それほどおかしな格好じゃないです。
それほど、変な人ではないし。
で、
野宿や宿泊まりや食事について。
その人曰く、宿泊まりをすることは別にいいと思うけど、宿の食事は、とっちゃだめだと。素泊まりにして粗食にすべきと。
お遍路やってるんだから、日常の生活水準より落とさなければ意味がない。つまり、宿の豪勢な食事は、日常よりレベルアップしてるから駄目だという説です。
痛みや、寒さや、空腹などを抱えて遍路道を歩くべき、そこから何かが見えてくる。
確かに一理ある。なるほど、そうゆうもんかと関心。
こういった話が延々続くわけだ。
早く宿に行きたいけど、話しを切るのが難しい。。。
かれこれ、40分以上続いたとき、若いお遍路さんが通りかかる。
「しめた!」
これ幸いと、笑顔で挨拶し、小屋に引き入れた。
御仁が若いお遍路さんに話しかけている間。
「じゃ、そろそろ行きますんで。」と小屋を後にした。
宿への道すがら、そのときの言葉を思い出し、いろいろ考えた。
最後まで、その御仁には、「お仕事はなんですか?」とは聞けなかった。還暦前だと言っていたし・・・。
あと、写真も撮れなかった。なんか勘違いされると困るからだ。
ああなると、もういっぱしの宗教家だ。
話している内容が、それほど極端というわけでもないし、本人も、なんか宗教的になっちゃうけどね、と話しながらだったので、特別変な人ではない。
ただ、お遍路を歩いてる人ってのは、余裕がある人ってことだ。
最低、時間的余裕と金銭的余裕が必要だし。
江戸時代だろうが、現代だろうが、自分の生活を守ることが精一杯の人には、絶対にできないはずだ。
もし、ボクに家族があって、働かないと子供の学費が払えないとか、仕事を辞めたら、今の給料を維持できる仕事を探すことが難しいとか、そういった状況なら、たぶん遍路なんてしてないだろう。
それが許される状況が、すでに大きな余裕である。
中田英寿は、自分探しの旅で海外を飛び回り、とてつもない豪勢なホテルに泊まってた。テレビで見た限りでは(笑)
ボクは、1400キロ歩くお遍路より、個人手配の海外旅行にひとりで行ける人のほうが尊敬できる。
お遍路も同じ道楽でしょう。
歩き遍路するひとが「えらい」なんてことは絶対にない。
道行く人が、「ご苦労様です」なんて声を掛けてくれるが、正直、恥ずかしかったりする。
昨日、バスツアー云々をいろいろ書いたけど、一番お金がかからないのが、バスツアーであり、一番お金がかかるのが歩き遍路だ。
仮に、野宿したって、納経料含め、1日何千円かは使うわけだし、一番時間がかかるから、その間給料はもらえんない。
言ってみれば、歩いてる奴が一番裕福だと思うし、
あえてやらなくてもいいことを、好きで勝手にやってるだけだし。
苦難を味わって、自分の器を広げるなら
納期を3日前に控えているにもかかわらず、絶対に間に合わない状況で、キシキシする胃の痛みに堪えながら、3日間連続で徹夜したり、
ミスタイプして、お客さんのデータを全削除してしまい、頭が真っ白になって、現実逃避し始めたりするほうが、精神的には強くなるし、器も大きくなって、たいていの問題では動じなくなる(笑)
長くなってしまったけど。
今日は、35キロぐらいかな。昨日の35キロは寺が5つもあったので大変だったけど、今日は、寺ひとつだし、道のりも平坦だったので、比較的楽だった。
孤独を回避するために、昨日までのビジネスホテル三昧を辞め、せっかく民宿に泊まったのに、遍路の宿泊者は、ボク1人でした。
いっぱい書いちゃったけど、やっぱりいまいちな1日。